【1人開業】カフェ飲食店の改装工事っていくら掛かるの?資金は?調理師免許は?詳細解説

店舗

こんにちは、マーティーです。

カフェを開業するにあたって内外装工事は1番お金が必要になる部分です。
とはいえ、工事って誰に頼むのがいいのか?どれくらいの予算を掛ければいいのか?そもそも何を作ればいいのか?
初めての方は分からないですよね?

そんな方へ向け、当ブログの主旨である「ひとりでやりたいカフェ経営」に適した飲食店の改装工事っていくら掛かるのかを記事にしました。

この記事は以下のような人におすすめ!

・脱サラする前に、いくらお金を貯めておけばいいのか知りたい方

・工事業者ってどうやって選べばいいのか知りたい方

飲食店って最低限、何を揃えなければならないのか知りたい方

この記事で紹介する、店舗の改装工事っていくら掛かるのかを読んでいただければ、無駄に高い工事費を払わなくて済みますし、保健所の申請もすんなり行きます。

私の知り合いの飲食店経営者も他県の工務店と契約したために遠征費が発生しお金がかかったなんて話しも聞きますし、こちらの知識が少ないがゆえにマウントを取られ、こちらの意向は無視されたりなんて話も聞きます。高いお金を払う以上、自身がある程度内外装工事の知識を身につけなければなりません。
これを肝に銘じて独立すれば、少なくても途中退場する危険が減り、私のように小さいながらも2店舗経営+キッチンカー1台を経営するまで行けます。

この記事で紹介する内容は、15坪〜20坪程度の店舗の広さを想定しています。参考記事を踏まえながら読んでいただけると幸いです。

それでは、どうぞ。

予算を設定する

正直、店舗はお金をかければ掛けた分、使い勝手、オシャレさは良くなります。
しかし、無限にお金を持っている訳ではないので、自ずと上限は決まってきます。
カフェ飲食店においてスケルトンを施工した場合、坪あたり20万円〜と言うのが相場になっています。つまり15坪〜20坪の場合300万円〜400万円は内外装工事で必要になる費用になります。

もちろん、もっと抑えることも可能ですし、余裕があるならもっとお金を掛けることも可能です。
もっと抑えたいと考えてる場合、現時点では少なくても上記に示した300万円〜400万円の中央値350万円は用意しておきましょう。

費用削減ポイント

自身が持つスキルによって今後、必要になる経費を削減できるポイントを明記します。該当する方はチェックしてみてください。
工務店に聞いて自身でやれるものはやる事で経費削減も可能です。

  • 店舗の設計、図面作成ができる方(設計作成費削減)
  • 設計図があれば、店舗をDIYできる方(工事費削減)
  • 自身、または身内に電気工事士、上下水道工事の施工ができる方(有資格者のみ実施可能で費用削減)
  • 店舗の塗装は自身でできる方(工事費削減)

工業高校の出身ならば、できることは多いと思います。

内外装工事

店舗の工事に入るにあたって、飲食店には厚生労働省が定める守らないといけない法=ルールがあります。特に厨房ですが、第1優先事項に「食中毒を出さない」をベースに決められています。
その中には営業するのにそぐわない、「ちょっと何言ってるか分からない。」ルールもたくさんあります。
簡単に言うと建前の社会なので役所での打ち合わせや指導は、逆らわずに素直に聞いて実行してください。喧嘩したところで何も得るものはないです。

管轄保健所(食品衛生課)

まずは所轄の保健所に行きます。

  • 住所の場所で飲食レストラン営業をする旨を伝える
  • 食品衛生責任者、営業許可の手引きや必要書類を渡される。

ここでさまざまな書類が渡されますので説明をよくきいて順番にクリアしてください。
いかんせん役所なので人によって言うことが違う、保健所によって言うことが違うなどは当たり前なので、疑問はここで解決しておきましょう。特に飲食レストラン営業許可は料理の幅が広いので油を使うか否かでも見るポイントが厳しかったりします。メニューに油を使う予定がなければその旨も伝えると良いです。

ここでピックアップしたい項目は内外装工事で必要になる「営業施設の配置図」です。
これまた自治体ごとで違うので注意が必要ですが大まかには一緒なので、厨房設備で必ず設置する物、やらなきゃならないことを聞いてください。

・シンクの最低数 ・手洗いの数 ・トイレとトイレ用手洗い場に仕切りの有無
・客席と厨房の仕切り扉が必要 ・食器棚に扉が必要 ・床に排水口が必要
・冷蔵、冷凍庫には温度計が必要 ・手洗用の蛇口がレバー式

上記は個数や必要か否かを必ず確認すること。

公益社団法人 茨城県食品衛生協会

ここは、やらなければ営業許可が降りないので、今後の業者との打ち合わせでも大事な事です。
しっかり把握して下さい。
うっかりやり忘れたなんてなったら更に費用もかかり、営業開始が延びてしまい良いことがありません。

業者の選定

次は施工業者を探します。
ここは重要なので慎重に業者を探してください。慌てない方がいいです。

選定するポイントですができるだけ近辺の工務店を探しましょう
しかも、大手の工務店よりも家族経営で昔から営んでいる地元の大工がベストです。
ホームページ、SNS等がないパターンもありますので自身の足で通いましょう。
予算をはっきり伝え、見積を依頼してください。

  • 近所の工務店の場合、施工後のメンテナンスが頼みやすい。経営はマラソンです。店舗は作ってから劣化しますのでメンテナンスを頼みやすいとこにしましょう。
  • 工務店が近所だと口コミが広まりやすい。メンテナンスも頼むことで工務店の方も店舗を利用してくれる。
  • 大手と違い、融通がきく(ただし、それに甘えてわがままを言わないこと)

インターネットで検索することが主流の昨今。工務店も大手はネットに力を入れてますが家族経営の工務店はやってない事が多いです。工務店は経営が長いほどお客さんも多く抱え実力もしっかり持っています。ネットに割く労力や多くの従業員に掛かる人件費が削減されているので正しい施工費でやってくれます。

設計

工務店に設計図を依頼しましょう。
目安としてはカウンターテーブル6人掛け、テーブルは2人掛け2セットが設置できる客席。残り厨房、トイレでまずは作成依頼してください。
会計場所に多少待機できる2人分スペースも必要です。

この辺は工務店と自身の中にあるイメージを擦り合わせていきます。
多少のアレンジはもちろん有りです。
テイクアウト窓口が欲しいとか、外から店舗入口に小さい屋根があると雨の日に優しいとか、窓は大きく外から店内が見える構造になっているとか自身にあるセンスを発揮していきましょう。

保健所の立入検査で重視されるポイント
  • 屋外や建物内の住居などとは隙間のない構造(壁、ガラス戸、天井など)で遮断する
  • 調理室は壁やカウンターなどで客席とわけて、出入り口には扉を設ける
  • 床面や内壁、天井は清掃しやすい材質・構造にする
  • 調理室には使用しやすい場所に石けんやペーパータオル、消毒剤などを配置する
  • 衛生的な手洗いができる十分な大きさを確保する
  • 水栓は肘で止水できるレバーや足踏みペダルなど洗浄後の手指の再汚染を防ぐ構造にする
  • 食品などを洗浄するため、使用目的におじた大きさ・数のシンクがある
  • 冷蔵または冷凍設備があり、見やすい位置に温度計を備える
  • 従業員のトイレは調理室に直接出入りできない場所に設置し、専用の流水式手洗い設備を備える
出典:freee

設計ができた時点でもう1度保健所に行き、この設計図で問題がないかを確認してから工事を着工してください。

グリストラップは必要?

厨房のグリストラップ設置問題。悩みますよね?東京は条例で設置が義務付け決まっているみたいです。他の自治体は確認してください。床面積420㎠以上は必要になっていますが100坪以上の話になります。
当ブログ主旨の場合ですが結論から言うと付けなくてもいいです。
ただし、排水するときには極力、油脂やゴミは流さないように気をつけることは当たり前になります。油は引取り業者に持って行ってもらう、小麦粉などの粉物は拭き取ってから洗うなどの行為です。
グリストラップの会社は設置したいでしょうから排水が詰まったら自己責任で賠償が生じますとか言いますが10年やっていて詰まるような状況にはないので自分の努力で回避できますのでならないように努めましょう。

備品

冷凍庫や冷蔵庫など厨房機器の備品、会計機器や客席のテーブル、椅子などの備品。
着工前にそれぞれ備品の寸法を把握しておきましょう。借りた店舗の形状が縦長か横長かL字で購入するサイズが変わってくるので、工務店と相談しながら備品の購入を行なってください。
様々必要ですが、最低限必要なものをリストにいたします。詳細はまた別の記事で紹介いたします。
もう1つ。冷蔵庫や冷凍庫は業務用であるべきか否か?の悩みがあると思います。

結論から言うと業務用でなくても大丈夫です。
ただし、業務用コールドテーブル冷蔵庫とかは合理的で使い勝手がいいことは確かです。別々で買うならオールインワンが場所を取らないので良いです。
経験上、冷凍庫ですが最初から大きめの冷凍庫を買った方がいいです。食品ロス対策には冷凍保存が必須になります。冷蔵庫よりも冷凍庫の方を重視して購入してください。

  • シンク2台〜3台(カフェなら2台で充分、自治体によって3台必須、要確認)
  • 冷蔵庫(350ℓ〜)(家庭用OK、ただし温度計必要)
  • 冷凍庫(350ℓ〜)(家庭用OK、ただし温度計必要)
  • 製氷機(25kg)(業務用)
  • ガスコンロ(2口)(家庭用OK)
  • 電子レンジ (家庭用OK)
  • オーブントースター (家庭用OK)
  • 小型フライヤー
  • 電気ポッド (温度調節機能付き2ℓ〜)
  • 瞬間湯沸かしポッド (温度調節機能付き)
  • コーヒーミル (家庭用OK、削り荒さ調節機能付き)
  • 会計用端末(スクエア、エアレジ等)
  • 会計用タブレット(申込でプレゼントするところあり)
  • 客席用テーブル、椅子

大きな備品としては上記リストが揃っていれば“商品を作る“事はできます。
あとはカップや皿など細かい食器関係になっていきます。こちらはまた別の機会に紹介いたします。
まずは大きな予算が必要になる部分を把握してください。

冷凍庫ですが当店で使用している3台ある冷凍庫のうち2台は上開きタイプになります。
もっと大きいタイプがありますが1台で400ℓ近い大きいのを買うと厨房のレイアウトがそれ中心に決めることになりあまり好ましくない状態でした。
200ℓを2台の方が分散して配置できてレイアウトに融通が効きます。

着工

いよいよ工事に突入します。
段取り8部とはよく言ったもので着工し出したらあまりやることはありません。
経費削減でペンキを塗ったり、装飾をやったりは出来ますがそれも着工の後半だったりします。
工務店の邪魔にならないよう、且つ任せっきりで居ないのも問題なので休憩時のコーヒーを提供したり、細かい箇所の修正等どうするか聞かれますので常に現場に待機してましょう。

食品衛生責任者

カフェ経営をするにあたって食品衛生責任者を選任しなくてなりません。
一人で営業するのがブログ主旨になるので必然的に自身が食品衛生責任者ということになります。
下記項目に該当すれば、養成講習会を受講しなくても食品衛生責任者になれます。

  • 食品衛生監視員または食品衛生管理者の資格要件を満たす者
  • 調理師
  • 製菓衛生師
  • 栄養士
  • 船舶料理士
  • と畜場法に規定する衛生管理責任者
  • と畜場法に規定する作業衛生責任者
  • 食鳥処理衛生管理者
  • 公益社団法人栃木県食品衛生協会長が委嘱した食品衛生指導員の資格を有する者
  • 他の都道府県(または市)の食品衛生責任者養成講習を修了した者
参考・出典:東京都福祉保健局

無い場合は自治体が行う講習を申請します。事前受付が必要で席数も決まってますので営業場所の食品衛生協会のHPをチェックしてください。
講習は1日で終了しますが最後に簡単な試験があります。居眠りせず、しっかり受講してください。食品衛生管理者の資格を得ないことには、営業許可申請が提出できません。

営業許可申請

飲食店の営業許可には種類があります。当ブログの主旨に沿って下記の営業許可を申請しましょう。
許可無しで営業した場合2年以下の懲役、または200万円以下の罰金2年以下の懲役、または200万円以下の罰金となりますので必ず許可は取って営業してください。

「飲食店営業」
一般食堂、料理店、すし屋、そば屋、旅館、仕出し屋、弁当屋、レストラン、カフェー、バー、キャバレーその他食品を調理し、又は設備を設けて客に飲食させる営業のこと。

参考・出典:東京都福祉保健局

やるやらないは別にして、この許可証があれば深夜0時までお酒の提供が可能です。

管轄する保健所に提出する書類になります。
最初から順番に読んでいただければ下記の書類は手元にあると思います。保健所に行ったら立入検査の日取りを決めてください。

  • 営業許可申請書
  • 施設構造と設備を示す図面
  • 食品衛生責任者の資格を証明するもの

下記において必要な方は届け出てください。

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届:深夜0時~6時まで酒の提供をする場合は警察署に届出が必要
  • 水質検査成績書:貯水槽の水や、井戸水などを使用する場合は提出日の1年以内の成績書を保健所に営業許可申請に添付する。不動産か建物管理者に依頼。
  • 防火管理者:収容人員30人以上の特定防火対象物(不特定多数の人が出入りする建物)の場合は消防署へ提出が必要になります。講習の必要がありますが管轄によって条件が異なりますので、こちら参考にしてください→東京消防庁
  • 登記事項証明書:法人の場合のみ。登記事項証明書の原本または写しを提出

費用

こちら飲食営業許可の申請に必要な費用になります。各自治体で費用は変動しますので申請する保健所で確認してください。

新規更新
埼玉県17,600円14,000円
茨城県16,300円9,800円
千葉県16,000円11,200円

立入検査

ようやく立入検査になります。もうお任せになるので、とにかく清潔にしていてください。
チェック項目は「設計」でご説明した場所がメインとなります。
換気扇の位置冷蔵庫の温度計などを見られます。大前提が「食中毒者を出さない」ですので念頭に置きながら受け答えしてください。
きっちり作ってるところは変な突込みもなく、あっさり終わりますので心配しなくて大丈夫です。

まとめ

今回の記事では、改装工事にいくら必要か徹底解説いたしました

今回のポイントをまとめると次のとおりです。

まとめ

・改装工事は15坪~20坪で300万円~400万円必要。(備品別途)

・工務店は地元の業者に依頼する。

・食品衛生管理者、飲食営業許可を開業前に取得する。

ここまで読むと、店舗を作成するのに必要な費用や資格がわかると思います。
店舗作成と食品衛生管理者は飲食営業許可を取得するために同時進行となります。また、いろんな方と連携することになっていきますのでオーナーとしても初仕事になります。ご武運を祈っています。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました